久しぶりに、プロジェクト・マネジメントの1日セミナーを開催します(12月17日)
お知らせです。
リアル会場で1日かけて行うプロジェクト・マネジメントの研修セミナーを、久しぶりに開催します。今回は、内容も従来の形をかなり刷新したプログラムとします。企業の実務レベルの方に役立つよう、とくに製造業のような縦割り組織の強い職場で、どうプロジェクトを構想し進めるべきかも含めて、構成を組み直しました。
これまでもわたしは、PM研修をいろいろな形で行ってきました。大学でも1学期間の授業を持っていますし、職場でも教え、また依頼されれば企業や官庁向けにクローズドなセミナーも開催しています。昨年度までは、「P&PA研究部会」のPM教育分科会の仲間たちとの共同セミナーもありました。
そこでは主に、20世紀半ばに生まれたモダンPMの中心的概念を理解してもらい、プロジェクト計画とコントロールを客観的・定量的に進める技法の習得を、ねらいとしてきました。モダンPMの概念とは、プロジェクトをアクティビティから構成されるネットワークの「システム」として理解することです。そこから、スコープを表すWBS、スケジュールをおさえるPERT/CPM、コスト・コントロールのためのEVMSなどの技術が出てくる訳です。
ただし、PERT/CPMやEVMSのような技術は、プロジェクト・マネジメントの「ハード・スキル」と呼ばれる面であり、もう少しかみ砕いていうと、それなりに規模のある、スコープ(役務範囲)が明確なプロジェクト向きの手法です。
しかし世の中には、もっと「ソフト」なプロジェクト、すなわち目標や責任範囲が柔らかで不確実性の高い仕事に、取り組まれる方々も多いと思われます。こうした領域は、ハードなPM技術だけでは必ずしも十分に進められません。かと言って、最初から最後まで「リーダーシップの発揮!」の気合い一本槍では、やり抜けないのも事実です。
そこで今回のセミナーでは、不確実性の高いプロジェクトのマネジメントに焦点を当てようと決めました。製品開発や、DXなどの改革、それに伴うIT開発などが典型でしょう。そして、リスク予知やコミュニケーションなどの、ソフト・スキルからスタートします。そしてチームと組織デザインに進み、漏れのないタスクの洗い出しとWBS化、設計とミッション・プロファイリング、といった順序で解説を進めます。
知識のインプット学習だけではマネジメントは身につきにくいため、あえて自分で手を動かすグループ演習を取り入れます。そのため、リアル開催のセミナー形式としています。ソフト面を重視するといっても、モダンPMの知見を援用しますので、わたしが以前行ったハード・スキル中心のPMセミナーを受講された方にも、おすすめしたく思います。拙著「世界を動かすプロジェクトマネジメントの教科書」でも、ある製造メーカーを舞台に、誰がプロマネかさえ不明確な製品開発プロジェクトを、一担当のエンジニアが乗り切っていく話を書きましたが、実務ではソフト面とハード面の両立が望ましい訳です。
ちなみに、もうじき米国PMIからPMBOK Guide第8版が出ます。PMBOKは2000年刊行の第2版で大枠が固まり、その後はPMP試験と連携しながら第6版まで拡充しましたが、第7版で大幅に内容が変わりました。それは、ハードなPMからソフトなPMへの転身の試みだと言えるでしょう。第8版の予告された目次を見ると、再び構成がそれなりに変わり、ソフト面とハード面の両立・融合に苦心している様子がうかがえます。なお、わたしのセミナーは、用語概念などは可能な限りPMBOK Guideに合わせていますが、もちろんPMP資格試験をねらいとしたものではありませんので、その点ご留意ください。
<記>
「プロジェクトを成功させるマネジメントの実践とそのポイント」
日時: 2025年12月17日(水) 10:30~17:30
主催: 日本テクノセンター
会場: 〒163-0722 東京都新宿区西新宿二丁目7番1号 小田急第一生命ビル22F
セミナー詳細: 下記をご参照ください(有償です)
大勢の方のご参加をお待ちしております。
<関連エントリ>
「プロジェクトのスコープには硬軟がある」 (2018-09-20)
「PMPの資格はほんとうに仕事の役に立つのか」 (2015-05-15)