広義のBOM
Bill of Material (in the broader sense)
「BOM/部品表入門」キックオフQ2

製造業のDNA情報であるところのBOMを本来の狭義にとらえるならば、マテリアルの数量的関係を表わしたリストだと定義できる。しかし、BOMデータの構築のためには、BOMに関連の深い一連のデータが、互いに整合性がとれた形で構築されていなければならない。これを広義のBOMと呼ぶ。広義のBOMとは、
 
「マテリアル・マスタを中心とした製品構成と製造工程にかんする基準データ、ならびに、そこから派生する履歴データ」
 
と定義される、まとまったデータである。その中心は、(狭義の)BOMマスタと、マテリアル・マスタ、工順マスタの3つのマスタだ。中でも工順(routing)は重要で、マテリアルとBOMをつなげる役割を果し、その中には、時間とリソースの情報があるため、マテリアルのサプライチェーンを統御するために不可欠である。これに加えて、製造指図や製造実績報告などの履歴データ(この中にBOM履歴が格納される)がある。広義のBOMとは、こうしたさまざまな要素からなる、マテリアルに関連する大きな情報の体系を指している。

BOMの問題を考える際には、狭義のBOMマスタだけの単体で考えてみても無意味である。広義のBOMの体系の中で、狭義のBOMデータが(あたかもDNAのように)どこで生まれ、どこに複製・転送され、どこで製品として具体的な肉体化されていくか、プロセスの視点から整理する必要がある。